理想とするテンカラ竿の開発に携わって
「設計そして再三にわたる試作とフィールドテスト
―実用化に至るまでの1年の軌跡」


執筆にあたって 

これから記そうとしている一文は、テンカラ竿の開発に関する経緯である。 おそらくその内容に対して下される評価は様々だろう。当然こうあるべき と共感して下さる方もいれば、我田引水と評価される方もおられると思う。

賛否両論を承知の上で書くことは、深く考えるまでもなく、私にとって決 して得策とはいえまい。だとしてもなお、あえて私は記してみようと思う。 なぜなら、現在のテンカラ竿には、驚くほど高価でありながら、魚を釣る よりも、釣り人を釣るための竿があまりにも目立つからである。  

それでも一つの救いとしては、釣りやすい竿のほとんどは、どちらかとい うと手頃な価格の中に多く見られる点である。 そうした竿のほとんどは、テスター、ないしはインストラクターと呼ばれ る外部スタッフが関与している。ただしそれは、名称だけのお飾りでなく、 開発時点から完成まで、フィールドテストを始めとする然るべき仕事をき ちんとこなしている外部スタッフに限っての話だが。 これから私が記そうとしている経緯も、そうして完成をみたテンカラ竿の 一例である。たとえ我田引水と断を下されようとも、手頃な値段で使いや すい竿こそが、正当に評価されて然るべき、そんな信念のもとに、あえて 記させていただいた完成までの偽らざる軌跡。そうご理解いただければ幸 いである。

理想とするテンカラ竿

不満足な製品

全面的理解を示した開発陣

フィールドテスト

お飾りを除去してグレードアップ

グリップ部への配慮

グラスの含有率を増して得た粘り腰

堅牢度を高めた肉厚と重心点の関係

カラーは目にやさしい艶消しの2色

こなれた価格設定

テスターの理想と企業努力が実を結んだ傑作



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渓愚の道具
●テンカラ竿 ●テンカラライン ●毛バリ