鬼の特徴


鬼の姿
鬼たちの姿は、時代を経て徐々に変化してゆくのだが、その様子が絵や文献に残されている。
鬼の図で最古のものは法隆寺に伝わる、飛鳥時代の玉虫厨子の絵にかかれたもので、裸体にふんどし姿で、羽が生えているという。
平安時代の『政事要略』には、人間に似たふんどし姿で、毛深く、しかしまだ角はない鬼が描かれている。『地獄草子』でもまだ角はなく裸体の人間とあまり変わらないようであった。
それが室町時代末期になって大きく変化し、多様化してくる。

文献に記された鬼の姿は、『今昔物語』では、「面は朱の色で、円座のごとく広く、目が一つ、身の丈は九尺ばかり、手の指三つ、爪は五寸ばかりで刀のごとく、身は緑青、眼は琥珀に似て、頭の髪は蓬のごとく乱れ、身の毛のよだつような感が起こる」と記されている。
『宇治拾遺物語』では、「身の丈七尺ばかり、身の色は紺青で、髪は蓬のごとく青く、胸骨は突出して、すねは細く…」となり、鎌倉時代には『古今著聞集』にあるような、赤黒い肌で背が8〜9尺(約2.7m)、猿のような目に髪を振り乱し裸姿という現在もっとも一般的だと思われる鬼が登場する。
そして『拾遺お伽婢子』では、「髪赤く、両の角火のごとく、あるいは青き毛生えて翼ある者、または鳥のくちばしありて牙くい違い、または牛の頭、獣の面にして、身の色赤きは紅のごとく、青きは藍に似たり、目の光は雷のごとく、口より火焔を吐く」と鬼の姿が多様化してゆくのがわかる。

化ける鬼
鬼は、その姿を変えることでも知られている。
『今昔物語』では美男に化けた鬼が、女を食らい、『太平記』の鬼は美女に化けて登場した。有名な『羅生門』では、鬼は切られた腕を取り戻すため、渡辺綱の伯母に化けて現われた。
戸隠山の鬼女紅葉はやはり美女の姿で、自分を退治しにやってきた平維茂を迎える。
『拾遺お伽婢子』では童女に化けた鬼の話しが残されている。


Back to 鬼館