化猫の特徴


犬が化けるという話しはほとんど聞かないが、狸、狐とともに、猫が人語を操り、踊ったり、化けたりするのはなぜだろうか。
古猫は化けるとよくいわれるが、ところによっては三年、または十三年飼うと化けるとか、一貫(約3.75L)あるいは二貫以を越すと化けるなどといわれている。
猫というのは執念深い動物で、『鍋島の猫騒動』をはじめ、講談で語られる『有馬の猫騒動』など人を襲う化け猫の話しは数限りなくある。

しかし猫は化けて人間に危害を加えるだけでなく、人間を助けてもくれることもある。
川藻を体につけて盲人に化けて、お金を稼いで貧しい主人を助けた猫の話しや、同様に世話になった主人のために娘に化けて歌や踊りでお金を稼いだり、女に化けて嫁にきたりするという恩返しの話しがある。

このように猫は化けるため、猫を飼うときには、最初にに猫に向かって「二年間飼ってやる」とか「三年間飼ってやる」とか、年限を定めて飼わなければならない。年期を決めずにおくと、古猫になって化けることがある。
しかし年期を定めておくと、年期がくるとどこへともなく姿を消してしまう。
そして毒を食うか殺されない限り、その死骸を人間には見せないということだ。
人間が猫を殺したらその死霊にとり憑かれ、助けてやろうとしてもその死霊から逃れられないという言い伝えもある。
一方沖縄では、猫が死ぬとその死骸を木の上に吊り下げるという習慣があるそうだ。

尻尾の完全な猫は化けるという俗信もあり、猫の化けるのを防ぐ手段として、子猫のうちに尻尾を切って、根元だけをわずかに残しておくという風習もある。尻尾の二本に裂けたいわゆる猫股はよく化けるので、尻尾を切るのも猫股にならないようにするためだともいう。


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